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通帳が出てきた!「残す」前に、まず私がやったこと|デジタル終活②

金融資産のすべてを書き出してみた デジタル遺産(2)のアイキャッチ画像

タンスの整理をしていたら、こんなことがありました。まずは4コマでどうぞ。

4コマ漫画1コマ目:タンスの引き出しから30年前の通帳が出てきて「解約?放置?」と悩む
4コマ漫画2コマ目:この銀行もう無いのねと、通帳をゴミ箱の上で処分しかける
4コマ漫画3コマ目:念のため解約の電話をすると「お調べしたところ、残高が…」
4コマ漫画4コマ目:銀行で通帳とお金を受け取り「終活って、宝探しなの!?」
目次

「3つの方法」を始める前に、つまずきました

前回の記事で、私が亡くなったあと、スマホの中のお金を家族に残す方法を3つご紹介しました。

①紙の封筒に書いて残す
②iPhoneの「故人アカウント管理」を設定する
③公正証書遺言をつくる

「次回からひとつずつ説明しますね」——そう書いたのですが、いざ手をつけようとして、私はピタッと止まってしまいました。

だって、この3つのどれをやるにしても、結局は「自分の資産が、どこに、いくらあるのか」を全部書き出さないと、始まらないんです。

そして気づきました。その「全部書き出す」が、自分でもできていない、と。

今回は、家族に残す前の——「まず私が、わが家のお金を把握する」お話です。

通帳やカードを手に、わが家の金融資産を書き出しているイラスト
まずは机に全部ひろげて、書き出すことから

そもそも、何が「デジタル遺産」なの?

お恥ずかしい話ですが、私は「何がデジタル遺産にあたるのか」を、勘違いしていました。

調べてみると、デジタル遺産とは、ネット銀行やネット証券、電子マネーの残高のように、スマホやパソコンの中だけで管理されている、金銭的な価値があるもののことだそうです。意外なことに、ポイントやマイルも含まれるらしいのです。

一方で、スマホの中の写真やSNS、サブスクの契約などは「デジタル遺品」。こちらはお金の価値というより、思い出のデータや、解約しないと課金が続く”見えない契約”。遺産とは別ものでした。

では、紙の通帳がある昔ながらの銀行口座は、デジタル遺産ではないのね——と思ったら、ここに思わぬ落とし穴がありました。

私は都市銀行の口座も、オンラインバンキングの契約をしています。便利なのですが、そうすると通帳への記帳は、もうできません。つまり同じ銀行口座でも、通帳をやめた瞬間から「紙の手がかりが残らないお金」——デジタル遺産の仲間入り、というわけです。

前回お話しした「ネットの口座は家族が気づけない」という心配は、昔ながらの銀行にも、じわじわ広がってきているのですね。

そんなわけで、「デジタルだけ」調べるつもりが、紙の通帳のほうも気になってきて——結局、わが家の金融資産をまるごと棚卸しすることにしました。すると、出てくる出てくる。

デジタル遺産(銀行・証券・電子マネー・ポイントマイル)とデジタル遺品・契約(サブスク・使ってないクレカ・写真SNS)に仕分けた図
出てきたものを、2つに仕分けてみました
  • 銀行口座 … 使っていない紙の通帳が何冊も。結婚前の、旧姓のものまで出てきました
  • 証券口座 … 昔、へそくりで株を運用していた時代のものも。気づけば複数の口座がありました
  • 電子マネー … LINEのお金(LINE Pay)に9,000円ほど残っていたはずなのに、2025年にサービスが終了して、アプリから表示ごと消えていました。放っておくと、こういうことが本当に起きるんですね。今、取り戻せないか調べています
  • ポイント・マイル … クレジットカードに紐づいたヒルトンのポイント、ANAのマイル、デパートの友の会。これも全部「財産」だそうです
  • クレジットカード … カードそのものは遺産ではないけれど、そこに溜まったポイントは遺産。……ややこしい!しかも、使っていないのに年会費だけかかっているカードがわんさか出てきました
  • サブスク … このブログのサーバー代など、毎月引き落とされているもの。こちらは遺産ではなく、解約が必要な「契約」でした

家族に残す以前に、まず自分が把握できていない。これが、私の出発点でした。

やることは、たった3ステップ

頭が混乱したので、紙に手順を書いてみました。やることは、とてもシンプルです。

時間はかかるが重要な3ステップ。①すべて書き出す②必要か見直す③将来的には1点ずつに
あわてず、ひとつずつ
  1. まず、ぜんぶ書き出す … 多くても大丈夫。誰に見せるものでもないので、思いつくまま
  2. 必要なものだけに絞る … 迷ったら「保留」でいいんです。急がなくていい
  3. 最終的には、銀行1つ・証券1つ・クレカ1つに … 何年かかってもいい。目指す方向さえ決まっていれば

一気にやろうとすると、疲れて嫌になります。「目指す形」を決めておくだけで、気持ちがずいぶん軽くなりました。

30年放置した通帳、解約に行ってきました

冒頭の4コマ漫画は、実はこの章のお話です。あの通帳がどうなったのか、順にお話ししますね。

絞り込みの第一歩として、私はずっと気になっていた古い通帳2冊の解約に動きました。

実はこの2冊、どちらも今はもう存在しない銀行のものです。眺めるたびに「捨てるに捨てられない」「でも手続きは面倒」と、何年も後回しにしていました。

銀行の統合の図。協和銀行→あさひ銀行→りそな銀行、大阪銀行→近畿大阪銀行→関西みらい銀行へと統合で名前が変わっていった系図
私の2冊も、統合で名前が変わっていました

① 協和銀行(今のりそな銀行)── 臨時ボーナスが出ました

これがもう、大変でした。なにしろ30年ほど前の口座。当時取引していた店舗は、もうありません。

  • りそな銀行に電話 →「近くのりそなで相談してください」
  • 近くのりそなで相談 → その場ではわからず「調べて後日お電話します」
  • 後日、電話 →「この支店では処理できません。本店へ」
  • 本店も、ふらっと窓口に行けばいいわけではなく、アポを取って、本社の担当の方が対応

何日もかかりました。正直、途中で「もういいかな」と思いました。

でも——残高、25万数千円。30年眠っていたお金が、出てきたんです。面倒でしたが、動いてよかった。臨時ボーナスです。

ちなみに、長く放置した預金は、10年たつと「休眠預金」という扱いになるそうです。でも、なくなってしまうわけではなく、手続きをすれば戻ります。現に私の25万円も、30年ぶりに戻ってきました。

② 大阪銀行(今の関西みらい銀行)── 印字はアテになりませんでした

もう1冊の通帳には、「8万円くらい」の残高が印字されていました。

でもこの印字、当時からアテにならなかったんです。ふだんはキャッシュカードで引き出すので、通帳は記帳するまで残高がわからない。お金があると思ってATMに行ったら、入っていなかった——なんてことが、よくありました。

そのうえ通帳が古すぎて、今の機械ではもう印字もできません。だから、ずっと放置していたのです。

意を決して、関西みらい銀行まで直接行き、調べてもらいました。後日、電話で聞いた実際の残高は——数百円。引き出すほどでもないので、手続きはやめました。

協和銀行(りそな)は25万数千円が残り、大阪銀行(関西みらい)は印字8万円でも実際は数百円だった比較図
同じ「古い通帳」でも、中身は正反対でした

ここで、大事なことを学びました。

古い通帳の「印字された金額」は、アテになりません。

りそなのように印字より多く残っていることもあれば、関西みらいのように、うんと少ないこともある。実際に調べてみないと、本当の残高はわからないのです。

まとめ:銀行口座の解約は、早いほどいい

今回いちばんお伝えしたいのは、これです。使っていない口座は、早めに整理しましょう。

私は60代の頃から、この古い通帳を眺めては後回しにしてきました。今回やっと動けたのは、自分のことだから頑張れたのだと思います。

でも、これがもし「家族が遺した口座」だったら?きっともっと面倒で、店舗の場所も当時の事情もわからず、「もういいか」と諦めてしまうかもしれません。

しかも今は、銀行の店舗統合がどんどん進んでいます。支店も、当時の担当の方も、年々消えていく。動くなら、早いほうがいいんです。

「メモに残す」——その入り口に立つだけで、私はこんなに時間がかかりました。でも、確実に前には進んでいます。

次回は、いよいよ「①紙の封筒」から、ひとつずつ片付けていきますね。

この記事は私・KIKOの個人的な体験と、自分で調べたことをもとに書いています。制度の細かい条件は変わることもありますので、実際に手続きをされる際は、金融機関や専門家にご確認くださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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この記事を書いた人

70代のKIKOです。投資歴は45年。28歳でJAL株から始め、株が紙切れになる大失敗も経験しました。いまは「増やす」より「減らさず、ゆるく楽しむ」が信条。投資のこと、70代の暮らしとお金、そして家族が困らないためのデジタル終活まで、肩の力を抜いてつづっています。備えて、笑って、お金も長生き。

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